夏の紫外線が髪と頭皮に与える影響とは?「毛根まで届くダメージ」を毛根・毛髪診断士が解説

夏になると、髪のパサつきや枝毛、地肌のヒリつきが気になる方が増えます。多くの方が「日焼けで髪が傷んだだけ」と思いがちですが、実は紫外線のダメージは髪の表面だけでなく、目に見えない「毛根」にまで届いていることをご存知でしょうか。今回は毛根・毛髪診断士の視点から、夏の紫外線が髪と頭皮に与える影響について詳しく解説します。

頭皮は顔の2〜3倍の紫外線を浴びている
顔には日焼け止めを塗る方がほとんどですが、頭皮にまで対策をしている方は非常に少ないのが現状です。しかし頭皮は、顔の約2〜3倍の紫外線を受けているといわれています(出典:日本皮膚科学会・環境省資料より)。つまり、顔よりも無防備な状態で、より強い紫外線ダメージを受け続けているのが頭皮なのです

髪の表面に起きているダメージ
紫外線(UV-A・UV-B)は、髪の表面を覆うキューティクルを剥離させます。キューティクルが傷むと、髪内部のタンパク質(ケラチン)が酸化し、パサつき・枝毛・切れ毛が起こりやすくなります。さらに、髪の色を決めるメラニン色素も紫外線によって破壊されるため、カラーの色落ちが早まったり、地毛の色がくすんで見えたりすることもあります。

毛根で起きている、見えないダメージ
紫外線の影響は、髪の表面だけにとどまりません。頭皮そのものも紫外線によるダメージを受けています。
まず、紫外線は頭皮のコラーゲンやエラスチンを破壊し、頭皮を硬くさせる「光老化」を引き起こします。頭皮が硬くなると血流が悪化し、毛母細胞に届くはずの栄養や酸素が不足しやすくなります。
さらに、紫外線を浴び続けた頭皮では炎症が起こりやすくなり、毛根を包む毛包にもダメージが及びます。毛包が弱ると、次に生えてくる髪が細く、弱々しいものになってしまう「軟毛化」が起こることもあります。

夏のダメージが「秋の抜け毛」につながる理由
髪の毛には「成長期→退行期→休止期」という毛周期があり、このサイクルには2〜3ヶ月ほどのタイムラグがあります。つまり、夏の間に受けた紫外線ダメージ(血流の低下や毛根周りの炎症)が、実際に「抜け毛の増加」という形で現れるのは、秋になってからということが少なくありません。「気づいたら秋に抜け毛が増えていた」という場合、その原因は数ヶ月前の夏にあった可能性があるのです。

今日からできる紫外線対策
対策としては、まず頭皮にも使えるUVスプレーを活用し、外出時は帽子や日傘を取り入れることが基本です。加えて、日中に浴びた紫外線や酸化した皮脂を落とすため、夜は丁寧なシャンプーを心がけましょう。頭皮の血流を促すマッサージを週に2〜3回取り入れることも、毛根への栄養供給を助けるうえで効果的です。
まとめ
紫外線によるダメージは、髪の表面だけでなく毛根や頭皮の奥深くにまで及んでいます。そして、そのダメージは数ヶ月後の秋に「抜け毛」という形で現れることがあります。今の時期からのひと手間が、秋の髪を守る分かれ道になります。ご自身の頭皮や髪の状態が気になる方は、一度プロによる診断を受けてみることをおすすめします。

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